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独学だからできた 私らしい服づくり May Me 伊藤みちよさん part.3

2021.03.09
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縫うのが好き、教えるのが好き

その思いこそが一番の原動力

驚くことに、洋裁に関してはまったくの独学だという伊藤さん。壁にぶつかるたびに詳しい友人や専門家に教えを乞い、少しずつ知識やスキルを身につけていったという。

「専門的な勉強をしていないのに、本を出したり、人に教えたりしていいのか、最初は戸惑いました。でもある方の『洋裁に正解はない』という言葉に背中を押され、前向きになれたんです。固定観念がなかったからこそ、初心者の方が作りやすい手順を考えたり、少ないパーツでシルエットがきれいに見える工夫をしたりと、新しいことにも挑戦できました」

現在は本づくりや展示販売用の作品制作のほかに、ヴォーグ学園で講師を務めたり、映画の技術指導を担当したり。ますます精力的に活躍の場を広げている伊藤さんに、活動の原動力についても伺ってみた。

「もともと縫うのが好きで、人に教えるのも好き。気づいたら幼い頃の夢が両方かなっていました。教室に来てくださる方同士が友だちになったり、新たな楽しみを見出したり、生徒さんたちのそういう姿を見ていると、続けて来てよかったと心から思います。これからも必要としてくれる人がいる限り、ソーイングの楽しさを伝えていきたいと思っています」


 

2018年秋に8冊目の著書『大人のまいにち服』を上梓した伊藤さん。2018年の10月10月27日〜11月7日までの12日間、神奈川県川崎市にある人気雑貨ショップ「Sunny Days」で、出版記念を兼ねた作品展が開催された。この日のいでたちも同書の掲載作品から。


 

 

 

新作から定番まで、作品がずらりと並ぶ店内。「会期中、何度も足を運んでくれるお客さまも。私にとって作品展は、読者やお客さまの声をじかに聞くことのできる貴重な機会。これからも続けていきたいです」











プロフィール

 伊藤みちよ(いとう みちよ)

「シンプルでかわいく、長く愛用できるお気に入りの1着」をコンセプトに、大人服をデザイン・制作。イベントに出展するほか、ヴォーグ学園講師として活躍中。『May Me スタイル 大人のまいにち服』(日本ヴォーグ社)ほか著書多数。最新刊は、今年1月末に発売の『May Me スタイルのソーイング“アンコール”』で、入手困難となっていた初期の2冊の著書を抜粋・復刻し、好評発売中。


『手づくり手帖』Vol.20より

撮影/白井由香里 取材・文/梶 謡子



ソーイングチーム編集スタッフ

ライタープロフィール

・ソーイングチーム編集スタッフ

日本ヴォーグ社ソーイング本の編集者たち(20~40代)。

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