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第5回 お題「刺しゅう枠」

2021.02.12
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「ステッチイデー」の人気連載「ステッチ&トーク」。
刺しゅう作家の西須久子さんと新井なつこさんがひとつのテーマを元にそれぞれ作品を作り、おしゃべりするページです。
対談の本編は「ステッチイデー」vol.32誌面でお楽しみください。
ここでは編集担当者を加えた3人で、お題以外のお役立ち内容もたっぷりお届けします。

実用性はなくても夢がある

編集部(以下・編) 対談の本編は教室に持っていくものの話から始まりましたが、刺しゅうの用具は割と小さいものが多いですね。

新井なつこ(以下・新) ハサミとかピンクッションとか、かわいいものも多いよね。海外でも見つけると、つい買っちゃうよね。

西須久子(以下・西) 針を刺す所がすごく小さいピンクッションとか、実用性ゼロなんだけど、かわいいから買っちゃう。

 うちにもたくさんありますよ、全然切れないけどかわいいハサミ。もうコレクションだから、切れなくてもいいやと。

西 そういうの見ると、乙女になっちゃうのよね(笑)。

 実用性がないものでも、ソーイングケースに入れておきたくなる。「どこで買ったの?」って聞かれることも多いし、私もかわいいものを見たら聞きたくなりますね。

西 夢があるじゃない! 持っていると楽しくなるだけで十分なのよ。



刺しゅう枠の収納


 海外だと、すごく安くて実用的な用具もありますよ。台湾でバンブー(竹製)の刺しゅう枠を見つけて…1個80円位だったかなあ。軽くてしなって、使いやすい。

 竹製だと、ささくれませんか?

 そうなの、使っているうちに表面が毛羽立ってくるから、消耗品。

西 高い道具だからいいという訳ではないし、消耗品と割り切って使うのはいいね。

 刺しゅう枠、ご自宅ではどうやって収納していますか?

西 私は布や糸が入っている棚にクリップをはさんで、それをフックがわりにしてかけてあるの。よく使う小さめのものは、手に取りやすい高さにね。

 私はカゴにまとめて入れています。1サイズ1個じゃなくて、よく使う大きさのものは何個もある。

西 木製の刺しゅう枠は使い込むとツヤが出るというか、色が変わってくるよね。

 そうなると手に馴染んできて、愛着がわきますね。


将来の夢は…


 私、昔からポーチが大好きで。将来の夢は巣鴨のとげぬき地蔵で「ポーチ屋さん」を開くことなんです。

西 女の人は袋ものが好きよね~。

 私のポーチは全部手縫いなんだけど、いろんな形のポーチを買ってきて分解して、内側がどうなっているのか研究しました。ファスナーのつけ方とか、すごく勉強になった。

 ご自身が刺しゅう用具を入れて教室に持っていくのは、やっぱり袋ものですか?

西 そうね、私はやわらかい袋状のものにハサミとか刺しゅう枠とか入れてね。針はニードルブック(編集部注・フェルトをノート状にとじたもの)に刺して、あと印つけペンやトレーサーを入れたペンケースかな。

 生徒さんは、箱で持ってくる人もいますね。ピンクッションごと持ち歩くには箱が便利だけど、ちょっとかさばるから大変そう。

 刺しゅう糸はどうしますか?

西 その日に使う分をファスナーつきビニール袋に入れて持ち歩いています。

 私もそう。でもビニール袋って静電気でホコリを呼ぶから、ずっと同じ袋じゃなくて、こまめに取り替えます。

西 それは、自宅で材料を保管する時にも言えるわね。布でも糸でも入れっぱなしじゃなくて、時々袋を取り替える。

 保管する時は防虫剤も忘れずに!



撮影/白井由香里



西須久子

刺しゅう作家。クロスステッチはもちろん、さまざまなステッチを用いてオリジナル作品を制作。各地で刺しゅう講師を務め、2018年10月よりヴォーグ学園横浜校にて教室開講中。著書「上手に刺せる、コツがわかる 刺繍教室」(日本ヴォーグ社)ほか多数。

https://www.tezukuritown.com/nv/g/g23428/




西須久子

新井なつこ

アパレル会社勤務後、イタリア・ミラノへ渡りデザイナーアシスタントを務める。刺しゅうは西須久子さんに師事。2018年10月よりヴォーグ学園東京校・横浜校にて刺しゅう教室を開講中。著書「超入門! スタンプワークレッスンBOOK」(日本ヴォーグ社)。

https://www.tezukuritown.com/nv/g/g20684/

https://www.instagram.com/natsuko1673/



「ステッチイデー」vol.32 (2020年10月11日発売)

特集は「モノトーンのクロスステッチ」。1色の糸でたっぷりと、じっくりと楽しめるクロスステッチで、秋の夜長は家でゆっくり刺しゅうを楽しみましょう。スカートやシャツなど、着るものに刺しゅうをする「身にまとう刺しゅう」や、クリスマスやお正月などの季節の歳時記のクロスステッチなども。

https://www.tezukuritown.com/nv/g/g114809/


最新号vol.33は2021年4月11日発売!お楽しみに。




キルトジャパン編集部

ライタープロフィール

・キルトジャパン編集部

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