クリスマスのトールペイント クリスマスツリー
2021.11.16
11月に入るとクリスマスの足音が聞こえてます。キリスト教圏では、クリスマスの4週間前の待降節(アドベント)に合わせて、11月からクリスマスに備えます。2021年のアドベントは、11月28日(日)~12月24日(木)。
クリスマスに欠かせないクリスマスツリーですが、ルーツはキリスト教以前のヨーロッパ土着の冬至祭り「ユール」で使わる樫の木なのだそうです。冬でも枯れず強い生命力の象徴として飾られた樫の木は、キリスト教では三位一体に通じる三角形のシルエットのモミの木が使われるようになり、ユールはクリスマス=キリスト降誕祭と融合しました。
ーーー写真:「北欧のツリー」デザイン/出口むつみ
モミの木などの針葉樹に、星に見立てたろうそくや、知恵の実であるリンゴを飾るクリスマスツリー。発祥の地をめぐっては諸説あるそうですが、15~16世紀にかけてプロテスタントの人々の間で広まり、1600年代にはドイツ各地でツリーを飾っていた記録が残っています。ヨーロッパ全土での歴史は意外と浅く、19世紀初めのナポレオン戦争をきっかけにしたプロイセン王国の拡大とともに、カトリック圏にも広がりました。
イギリスでは、ヴィクトリア女王がドイツ出身の夫アルバートがのためにクリスマスツリーを飾ったことから、1860年代に一般に広まったそうです。
欧米ではアドベント前の11月下旬からモミの木を用意することが多いですが、日本では、スーパーマーケットの明治屋が1886年12月7日にクリスマスツリーを飾りはじめたことから、12月7日が「クリスマスツリーの日」に制定されているそうです。
また、日本ではお正月に備えて翌日にツリーを片付けることが多いですが、欧米では東方三博士がキリスト誕生の知らせを受けてからキリストの元に到着するまでの12日間が降誕節(クリスマス期間)とされ、1月6日の公現祭(エピファニー)まで飾ったままにし、1月7日にツリーを片付けるのが一般的です。
ーーー写真:「ファイブ爺のクリスマスツリー」デザイン/出口むつみ
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ライタープロフィール
トールペイント編集スタッフ・ペイントクラフトデザインズ編集室
日本ヴォーグ社のトールペイント関連の編集スタッフです。雑誌『ペイントクラフトデザインズ』に関わるトールペイントの情報などを中心にお伝えしていきます!