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「人」-Creator vol.2-

田中 千鶴子 TANAKA Chizuko

西洋の伝統的な磁器絵付け“ヨーロピアンチャイナペインティング” の人気作家をご紹介します

ヨーロピアンチャイナペインティング講師。

スタジオ キルンアートの前身であるサンアート本部教室にて笠原英子氏に師事、講師資格認定取得。

1990年より2020年までスタジオ キルンアートのほか自宅教室で講師として指導。

マーレングルッペ、J.P.P.A.会員。

















■ヨーロッパ伝統の磁器絵付けを日本に普及

 

伝統的な花綱模様のデミタスカップ

ヨーロッパで受け継がれてきた伝統的な手法をとり入れて、磁器に描く「ヨーロピアンチャイナペインティング」。王侯たちが当時、中国から輸入されていた磁器に夢中になり、マイセン、ヘレンドをはじめとする製造所がつくられました。そこで培われたヨーロピアンスタイルの磁器絵付けは、ヨーロピアンチャイナペインティング、ポーセリンペインティング、ポーセリンアートなどといわれ、白い生地に可憐な花や華やかな色合い、美しい装飾文様が魅力です。

その技法やスタイルを学び、指導に尽力されてきたのが、田中千鶴子先生です。

(撮影/白井由香里)

※ヨーロッパ諸国では当初、磁器の製造ができず中国から輸入していたことから、磁器が「china(チャイナ)」と呼ばれるようになりました










■唯一性と個性の魅力

様ざまな花のブーケを描いたプレート

 

ブーケのティーセット


手描きなので、おなじ図案でもラインや濃淡が異なり、その違いが個性や味わいになります。筆跡の勢いや立体感も手描きならではのニュアンス。配置や大きさが自由に調節でき、デザインが無限で、構図づくりは大きな楽しみになります。

ご自身は正統派のスタイルを好んで踏襲し伝統技法を指導されますが、伝統を踏まえたうえでも描く人の個性が反映し、一人ひとり違う作風になることがとても楽しいとのこと。生徒さんの作品が完成したときはいつも発見や驚きがあってわくわくし、自分の作品ができあがったときよりもうれしく感じるそうです。

田中先生いわく「絵が苦手でも、チャイナペインティングは描けます!」。

ご自身が、昔から絵は苦手だったけれど、とにかく器(うつわ)が大好きで、本や陶磁器の実物をお手本に学ばれたのだそうです。30年にわたりお教室で教え、日本にヨーロピアンチャイナペインティングを広めることに尽力されてきましたが、2020年に第一線を退かれました。スタジオ キルンアートでは長年にわたり田中先生とともにご指導に当たられてきた講師たちが、ひき続きヨーロピアンチャイナペインティングの魅力と技術を伝えられています。

(撮影/本間伸彦)


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KilnArt編集チーム

ライタープロフィール

日本キルンアート協会 STAFF・KilnArt編集チーム

日本キルンアート協会 STAFFは、KilnArtの様々なクラフトの講座企画や商品企画を通じ、作家やメーカーなどとのネットワークが自慢のチームです。
これまでの知識や実際の作品制作も手掛けてきた経験をもとに、皆さまにKilnArtの愉しみを紹介していきます。

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