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世界中の手芸愛好家の憧れ Maison SAJOU 廃業と復活の歴史 part.2

2021.02.05
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古い手芸用品を復刻させて“サジュー”のブランド名を復活させる

色鮮やかな糸巻きは、サジューの代表的な刺しゅう糸「Retors du Nord」。96色のコンプリートBOXにはカラーチャート図案がついています。鼈甲のはさみセットは糸巻きとシンブルつきの箱入りで、プレゼントにもぴったり。



その後、イラスト関連の出版業界で約20年間働くことになります。その間、彼女のコレクションは、時間とお金をかけてさらに大きくなりました。ときには、自らの刺しゅうはさみやシンブルのコレクション本を編集したり、雑貨コレクションや骨董品コレクションに関わる書籍の出版に携わります。そして、フランスの民族衣装や手工芸品、老舗ブランドやメーカーの歴史にますます興味を持つようになりました。

サジューの図案集も多数収集していたフレデリック女史。ある日、図案集のコレクションにかなりの大金を投じていたため、「なぜサジューの図案集が高値で取引されるのか?」が気にかかりました。それだけの需要があるということから、古い手芸用品を復刻させて“サジュー”のブランド名を復活させることを思いつくのです。

いろいろ調べてみると、同社の知的財産権は誰も所有していないことが分かりました。そこで、2004年11月16日、特に企画があったわけでもなく、「サジュー」の知的財産権を購入しました。

数週間後、彼女は刺しゅうはさみを購入する機会があり、サジューの名前で販売しました。同時にブランドのヴィンテージ・アルバムからインスピレーションを得たポストカードをいくつか商品化したり、刺しゅうやコレクションに関する書籍も多数扱うことにしました。そして、2005年5月15日、満を持してオープンしたサジューのウェブサイトは、瞬く間に人気を集め、成功を収めたのです。

中でも海外からの関心は高く、特に日本からの関心の高さには驚かされたそうです。

「私は日本のみなさんに感謝をしなければなりません。日本の方々の熱意と信頼がなければ、今日のサジューは存在していなかったでしょう。インターネットのマジックです」とフレデリックさん。

カタログの出版・翻訳により事業が発展し、商品の幅を広げる励みにもなったそうです。それ以来、お客様のため後戻りすることなく、新商品の開発に努めています。



(上)有名なエッフェル塔の刺しゅうはさみ。クロムまたは金メッキ製。すべてエッフェル塔の飾りがついています。 (下)フランスの伝統的な刺しゅうはさみの復刻品。 



フレデリック・クレスタン・ビエ女史がデザインしたはさみ。特に真珠、鼈甲、象牙、ブルー・オニキスを模した素材のはさみでサジューは世界的に知られています。すべてフランス製。



形も柄も多種類あるカードタイプの糸巻き。花柄や中世の時代を彷彿とさせる絵柄など、裁縫箱に入れてあるだけでも様になります。



『手づくり手帖』Vol.18より

撮影/白井由香里、スタイリング/田中まき子、取材・写真協力/SAJOU、日本紐釦貿易株式会社、翻訳/高橋穂津美

part.3へ続きます









ライタープロフィール

・ソーイングチーム編集スタッフ

日本ヴォーグ社ソーイング本の編集者たち(20~40代)。

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