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独学だからできた 私らしい服づくり May Me 伊藤みちよさん part.1

2021.02.22
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簡単なのにきちんと見える、シンプルでかわいい大人服を提案し続けているソーイング作家の伊藤みちよさん。作家活動を始めて今年で17年。その間、発売された著書は8冊にのぼり、いずれもヒット作となっている。ソーイングを始めたきっかけからデザインへのこだわり、服づくりにかける思いまで、じっくりと話を伺った。

服が好き、ソーイングが好き

少女時代の夢が仕事に

リネンなどの天然素材を中心に、「MayMe」というブランド名でオリジナル服を制作している伊藤みちよさん。ソーイングとの出合いは幼少期にまでさかのぼり、気がついたら針を持っていたそうだ。

「祖父母がとても器用な人たちで、幼稚園に入る頃には一緒に人形の服を作ったりしました。小学4年生のときには母がミシンを買ってくれ、夏休みにシャーリングのワンピースを作ったのが、私のソーイングデビューです」

美容師をしていたというお母さまの影響も大きく、「刺しゅうや編み物が得意で、とにかくおしゃれが好き。私がファッションに興味を持つようになったのも、今思えば母のおかげです」と語る。

高校時代になると、既製服をばらして型紙を写したり、友人から頼まれて服を作るように。

「当時は舞台衣装をデザインする仕事に憧れていましたが、それと同じくらい子どもが好きで、幼稚園や家庭科の先生になりたいという思いもあって。悩んだ末に幼稚園教諭になる道を選びました」

とはいえ、その後も雑貨店をしている知人から頼まれてクッションを作るなど、時間を見つけては手仕事を続けていたという。2002年には小物作家としての活動をスタートさせ、2年後にはホームページも開設した。最初はダイビング用の便利グッズや通園グッズが中心だったが、その後、インターネットを通じて知り合った友人とユニットを結成。2005年には、日本ヴォーグ社が主催するイベント「ホーム・クチュリエVOL.3」に参加した。ナチュラルスタイルの服を作るようになったのもその頃から。

「初めは友人のリクエストに応える形で制作していましたが、徐々に自分が作りたいものが明確になり、オリジナル作品が少しずつ増えていきました」


 

タータンチェックの幅を利用して、規則的にタックをたたんだ「大人ラップスカート」は、『大人のまいにち服』(日本ヴォーグ社)掲載作品。「お客さまからリクエストの多かったタックスカートをブリティッシュテイストに仕上げました」


 

海が大好きで、オリジナルタグにもトレードマークの錨モチーフを添えている。「May Me」とは、自身の生まれ月である5月の“May”とMermaid(人魚)からの“Me”を合わせた造語。


 

『今日の大人服』(日本ヴォーグ社)の表紙を飾ったバルーンスリーブブラウス。使用した布はリトアニアリネンのミックスボーダーで、これもMay Meオリジナル。


 

ストライプづかいが印象的なコートワンピース。「ストールを巻いたり、前を開けてそのまま羽織ったり。いろいろな着こなしが楽しめるよう、シンプルに仕立てました」


 

衿とカフスを白地で切り替え、フォーマルな雰囲気に仕上げたフラットカラーワンピ。こちらも『大人のまいにち服』掲載作品。


 

「小ぶりな衿が好き」という伊藤さん。新作のデザインを考えるときは、まずは自分に似合う服や着たい服を頭に思い浮かべ、そこからイメージを膨らませていくそう。「街行く人を観察したり、テレビドラマを見たりするのも好き。その時々の流行がわかるし、どの年代の人がどんな服装をしているのか、客観的に見ることができるので参考になります」

『手づくり手帖』Vol.20より

撮影/白井由香里 取材・文/梶 謡子

⇒part.2へ続きます

ライタープロフィール

ソーイングチーム・編集スタッフ

日本ヴォーグ社ソーイング本の編集者たち(20~40代)。

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