染付(そめつけ)
2021.03.11
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blue and white
下絵付けで描く、青と白の奥深い世界
染付(そめつけ)は、
磁器質の素焼きの素地に、呉須(ごす)と呼ばれる下絵の具で絵付けをし、その上から透明な軸薬をかけて焼き上げた陶磁器です。
白地に青い模様の陶磁器は、13~14世紀に中国の景徳鎮窯でさかんにつくられ、「blue and white」とよばれてヨーロッパ諸国で世界中で珍重されました。
染付への憧れは後に、オランダのデルフト焼、デンマークのロイヤルコペンハーゲンなどの誕生にもつながりました。
日本では当初、9世紀頃に伊万里焼でつくられ、後に国内に広まりました。
下絵付けに使われる絵の具「呉須(ごす)」は、コバルトを主成分とした顔料で、焼成前は黒に近い色ですが、施釉して1300℃前後で焼成すると藍色になります。
絵付けをした後に、ガラス質の釉薬をかけて高温で焼成し、なめらかな表面に仕上げます。
絵柄が釉薬の下につけられていることから、「下絵付け」ともいわれ、吸水性の高い粘土質の素地への絵付けには技術が必要とされます。
染付の作品は、日本では有田(佐賀)や波佐見(長崎)、九谷(石川)など、各地でつくられています。
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ライタープロフィール
日本キルンアート協会 STAFF・KilnArt編集チーム
日本キルンアート協会 STAFFは、KilnArtの様々なクラフトの講座企画や商品企画を通じ、作家やメーカーなどとのネットワークが自慢のチームです。
これまでの知識や実際の作品制作も手掛けてきた経験をもとに、皆さまにKilnArtの愉しみを紹介していきます。