ガラスの表情や風合いを愉しむ「ガラスフュージング」
2021.03.19
電気炉を使って楽しめるガラス工芸「ガラスフュージング」
<ガラスフュージング>
ガラスフュージングは電気炉で板ガラスを熔かして器やアクセサリーなどを作る技法です。1960年代から盛んになってきた、ガラス造形の歴史の中でもまだ新しいジャンルです。
今後、新しいテクニックや新しい材料、道具などが開発されるであろう、将来性のあるクラフトです。
電気炉があれば誰でも楽しく「ガラスを熔かすこと=フュージング」ができます。
ガラスは熔かす温度によって表情を変えていきます。その変化を楽しめるのもガラスフュージングの魅力のひとつです。
<ガラスの歴史>
紀元前4000年以上前よりガラスは色々なかたちで使われてきました。
アフリカや中東で煮炊きをしていた陶磁器を製造するときや火を焚いたときに溶けた砂から発見されたと言われています。
大きな熱量を必要とするため、最初は手のひら大のものしか作れませんでしたが、文明の発達とともに技術と材料の研究が進み、
13世紀くらいには現在のガラス技法と同様のものになっていたといわれています。
<ガラスフュージング用の板ガラス>
ソーダ石灰ガラスでできた色鮮やかな板ガラス。
クリア(無色透明)と色付きの透明色・不透明色があります。熔かすことで発色する色や微妙に変化する色などがあります。
ガラスの色は金属を混ぜて熔かすことで発色しています。その金属とは、マンガンやコバルト、カドミウムなどで、そのままでは人体に影響があるものですが、
ガラスに熔けこんだときには金属イオンとして変化しガラスの中で安定しています。人間の生活環境のなかでガラスから金属が染み出たり、溶け出したりすることはほとんどありません。
ガラスを焼成するときにも有害な金属や物質が蒸発することはありません。
<さまざまな作品づくりが楽しめます>
ガラスをカットし、好みの色を組み合わせてレイアウトします。電気炉で焼成して仕上げます。
<ガラスの表情や風合いが素敵な作品に>
お皿やアクセサリー、インテリアまでガラス作品づくりが楽しめます。
色の組み合わせやレイアウト、型や技法を組み合わせて形状を変化させることもできます。
ガラスフュージングはどなたでも楽しめるガラス工芸です。
ぜひガラスフュージングの魅力を覗いてみてください。
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ライタープロフィール
日本キルンアート協会 STAFF・KilnArt編集チーム
日本キルンアート協会 STAFFは、KilnArtの様々なクラフトの講座企画や商品企画を通じ、作家やメーカーなどとのネットワークが自慢のチームです。
これまでの知識や実際の作品制作も手掛けてきた経験をもとに、皆さまにKilnArtの愉しみを紹介していきます。