アンサンブル・セーターにダーニング
『毛糸だま』で過去に掲載された読み物をご紹介いたします。
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【今回のお題】「飽きてしまった超オーソドックスなアンサンブル・セーター」
[毛糸だま2016年冬号掲載]
質も良くて、長く着られると思って購入したはずなのに…。いつの間にかタンスのこやしになってしまいました。
ダーニング。繕い技術の一つですが、馴染みのある衣類に穴が開いた、染みがついた、すり減ったなどがダーニングをする三大要因だと思います。でもなんとなく着飽きた…というのも繕うきっかけのひとつに入れてください。このダーニングステッチは伝統刺しゅうのひとつでもあり、繕い以外にも応用することも出来ます。とくに手持ちのかわいい毛糸を編み物以外で使いたい! というときに効果的。
セーターに毛糸で刺しゅうというと、ちょっと難しく考えがち。でもダーニングステッチなら、そんな気負いもなくざくざくと四角く刺してゆくだけです。セーターを広げて、チャコを片手に、どこにどのくらい四角を散らそうか? と印をつけます。数個でも、みっちり沢山でも気分次第。今回はもけもけのモヘア毛糸でガシガシ刺しました。ふんわか毛糸なので、数カ所刺しただけで、なんとなく着飽きた優等生顔のシンプルなセーターが、実は面白い奴だったなんていう発見をして、嬉しい気分になります。
『野口光の、ダーニングでリペアメイク』
『野口光の、ダーニングでリペアメイク お繕いの本』
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ライタープロフィール
・野口光
“hikaru noguchi”を率いるニットデザイナー。ダーニングにどっぷりはまり、こだわりのオリジナルのダーニングマッシュルームまで製造。 「野口 光の、ダーニングでリペアメイク」 、第2弾「お繕いの本」好評発売中(小社刊)。http://darning.net