トールペイントの花歳時記 -ヒマワリ
青空をバックに鮮やかな黄色が映える様子が、まさに夏の花の代表のイメージを持つヒマワリ。
太陽を追って花の向きが変わることが名前の由来といわれますが、実際は成長が盛んな期間の性質で、花が開く頃には一方向を向いたままになっているそうです。
1輪の花のように見える部分は、外輪・内輪とも多数の花が集まったもので、キク科の植物の特徴的な構造。
英名では「Sunflower」。フランス語の「soleil(ソレイユ)」は「太陽」でもあり、世界中で太陽と関わりが深い花とされていることがうかがえます。
ギリシア神話では、太陽神アポロンに恋焦がれたニンフ、クリュティエが、太陽の馬車で東から西へ天を走るアポロンの姿を見つめ続け、花に姿を変えたのがヒマワリなのだそうです。
原産地の北アメリカでネイティブアメリカンが食用としていましたが、16世紀にスペイン人によりヨーロッパにもたらされました。
ロシア正教では、油脂食品が禁止される節制期間中に、ヒマワリの種子は食べることを許されていたことから、ロシアではヒマワリは身近で重要な花として国花にもなっています。
種は、絞ってヒマワリ油にするほか、特に中国やアメリカではお茶請けやナッツ感覚でおやつに好まれます。
小さな草食動物や小鳥たちにとってもご馳走です。
*トールペイントのヒマワリの作品も掲載
ライタープロフィール
トールペイント編集スタッフ・ペイントクラフトデザインズ編集室
日本ヴォーグ社のトールペイント関連の編集スタッフです。雑誌『ペイントクラフトデザインズ』に関わるトールペイントの情報などを中心にお伝えしていきます!