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Art Fiber Endo ここにしかない糸を求めて part.3

2022.02.28
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現在、麻刺繍糸・シルクリボン・シルク糸・ウール糸・レーヨンラメ糸がA・F・Eの主な定番糸です

ほかにはない糸として長年に亘り人気を博しているのが、主に飾り糸として用いられる、一風変わった刺繍糸の詰め合わせセット。18系統の色の180種類の個性的な糸が、幅広い手芸に用いられています。

そして、読者の皆さんが西陣のA・F・Eを訪れる機会があったら、忘れずに見ていただきたい糸がもう1種類あります。

それは、あえて定番の糸としての番号を与えず、特に名前もつけることなく、隆子さんがそのときに作りたいと感じた色と素材で少量だけ染める糸たちです。

気まぐれな色と表情を持った売り切れ御免のこの糸は、自由なものづくりを望んだ隆子さんや工場で働く人たちの、上質な遊び心と高い染色技術から生まれるA・F・Eならではのものです。

A・F・Eを訪れるその日、どんな糸が皆さんを待っていてくれるでしょう。西陣に足を運んだ人しか出合うことのできない、まさに一期一会の糸。こちらもぜひ楽しみに、A・F・Eへお出かけください。

次の時代を担う三代目遠藤幸祐さんは、隆子さんがA.F.Eで扱うすべての糸の色出しを担っている。

素材や気温などによって染め上がりに変化が生じないように、細やかに神経を使う。

筒に開けられたたくさんの穴から噴射される染料が、糸をムラなく染めていく。

染め上がりの色を計算した染料を作り、熱と蒸気で吹きつける作業をくり返す。

素材を見極め、手染めで色を見ながらくり返し染めていくものもある。

全ての技術が機械だけでなく、人の感覚によって支えられている。

Art Fiber Endoで人気の定番糸たち。

プロフィール

Art Fiber Endo

京都市上京区大宮通椹木町上ル菱屋町820

TEL:075-841-5425

営業時間/10:00〜17:00

定休日/日曜日・祝日

『手づくり手帖』Vol.22より

撮影/大西二士男(取材)、白井由香里  取材・文/平岡京子

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ソーイングチーム編集スタッフ

ライタープロフィール

・ソーイングチーム編集スタッフ

日本ヴォーグ社ソーイング本の編集者たち(20~40代)。

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